■タイトル:夜と霧――ドイツ強制収容所の体験記録
■著者:V.E.フランクル (著), 霜山 徳爾 (翻訳)
■概要
本書は、精神科医のヴィクトール・E・フランクルが、ナチスドイツの強制収容所での過酷な体験を通して、人間の尊厳と生きる意味について深く考察した記録です。
アウシュヴィッツをはじめとする強制収容所での絶望的な状況下で、フランクルは、生きる意味を見失わず、他者を思いやり、希望を捨てなかった人々の姿に心を打たれます。そして、人間はどんな状況でも精神的な自由を持ち、生きる意味を見出すことができると確信するに至ります。
この体験を基に、フランクルは「ロゴセラピー」という独自の心理療法を創始しました。ロゴセラピーは、生きる意味を見出すことを重視し、絶望の中にあっても希望を見出す力を養うことを目的としています。
具体的には、以下の内容が記されています。
- 強制収容所での過酷な生活の様子
- 極限状態における人間の心理
- 生きる意味と希望の重要性
- ロゴセラピーの理論と実践
対象読者
- 生きる意味や希望について考えたい方
- 苦難や逆境に立ち向かう力を得たい方
- 心理学や精神医学に関心のある方
- 強制収容所やホロコーストの歴史に関心のある方
著者について
ヴィクトール・E・フランクル(Viktor E. Frankl)は、オーストリア出身の精神科医、心理学者、ロゴセラピストです。ナチスドイツの強制収容所での体験を基に、ロゴセラピーを創始し、世界中で講演や執筆活動を行いました。
翻訳者について
霜山徳爾は、ドイツ文学者であり、フランクルの著作を多数翻訳しています。
書籍情報
- タイトル: 夜と霧――ドイツ強制収容所の体験記録
- 著者: V.E.フランクル (著), 霜山 徳爾 (翻訳)
- 出版社: みすず書房
- 発売日: 1985年1月23日
- 形態: 単行本
- ページ数: 204ページ
- ISBN-10 : 4622006014
- ISBN-13 : 978-4622006015
その他
- 本書は、世界中で翻訳され、多くの人々に読まれています。
- 映画化もされており、ドキュメンタリー映画『夜と霧』として知られています。
読者の声
- 「生きる意味について深く考えさせられた」
- 「希望を捨てないことの大切さを学んだ」
- 「人間の尊厳について考えさせられた」
- 「フランクルの言葉に励まされた」
本書は、人間の精神の強さと生きる意味について深く考えさせられる、感動的な一冊です。ぜひ、多くの方に読んでいただきたい作品です。
■感想
この本を読んだときは、衝撃的でしたね。ナチスの非人道的な行いはさることながら、その収容された、極限状態で「自分の心のありようだけは自由だ」という境地に達することができる人がいるのだという驚きです。
この本を読んだときは、衝撃的でしたね。ナチスの非人道的な行いはさることながら、その収容された、極限状態で「自分の心のありようだけは自由だ」という境地に達することができる人がいるのだという驚きです。
自分が著者のように、強制収容所に送られ、明日の生死も分からない状態で、そうした心のありようになれるのかというのは、かなり疑問があります。
人間は究極の状態になると、それがどんな悲惨な状況であれ、だんだんとその状況になれてくるのだといいます。本書を読んでいると、普段の会社生活におけるストレスや人間関係など、こうした生殺与奪を他人に握られている状態に比べると、はるかに幸せな状態なのだと気づくことができます。
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