■タイトル:石田禮助の生涯 「粗にして野だが卑ではない」
■著者:城山 三郎 (著)
■概要
『石田禮助の生涯 「粗にして野だが卑ではない」』(文春文庫)は、城山三郎氏による評伝小説です。主人公の石田禮助は、三井物産で活躍し、78歳という高齢で国鉄(現JR)の総裁に就任した人物です。本書では、明治生まれの硬骨漢である石田禮助の波乱万丈な生涯を、城山三郎氏の筆致で生き生きと描いています。
概要
- 著者: 城山三郎
- 出版社: 文藝春秋
- 出版年月日: 1992/6/10 (文庫版)
- ページ数: 254ページ
- ISBN-10: 4167139189
- ISBN-13: 978-4167139186
内容
- 明治人の気骨:封建的な価値観が残る時代に生まれ、曲がったことが大嫌いな石田禮助の性格が形成されていく過程を描写。
- ビジネスマンとしての活躍:三井物産に入社し、シアトル支店長などを歴任。持ち前の行動力と判断力で数々の難局を乗り越える。
- 国鉄総裁への就任と改革:経営危機に陥った国鉄の再建を託され、古い体質や労働組合との対立に果敢に挑む。
- 人間味あふれる素顔:「粗にして野だが卑ではない」という石田禮助の人間性に触れ、その魅力を浮き彫りにする。
特徴
- 事実を基にしたフィクション:史実を基にしながらも、城山三郎氏の筆力によって、よりドラマティックに描かれている。
- 人物描写の巧みさ:石田禮助の人間性や魅力を、読者の心に響く言葉で表現。
- 時代背景の描写:明治から昭和にかけての激動の時代を背景に、石田禮助の生き様が浮かび上がる。
対象読者
- 歴史小説や評伝小説が好きな方
- ビジネスマン、経営者、リーダーを目指す方
- 逆境に立ち向かう勇気を得たい方
本書は、石田禮助という人物を通して、リーダーシップ、組織改革、そして「人間としてどう生きるべきか」という普遍的なテーマについて考えさせられる作品です。
■感想
旧国鉄の総裁を務めた石田禮助氏の人生を描いた本ですが、タイトルの通り、言いたいことは相手がだれであろうと正しいと思えば言う、ただ下品ではなく、言いたいことは突き通すというある意味とてもまっすぐな生き方をされた方という印象を受けます。その言動からいろんな方面でトラブルを呼んだ石田禮助氏ですが、これほどに何かを成したのは「私心」が無く、皆のため、社会のためということが徹底されていたのだと思います。人間どうしても自分の私利私欲が絡むと、それが人に伝わり、人が集まらず、何かを成し遂げるということが難しくなるのだと思います。本書はそれを学ばせてくれる本だと感じました。
旧国鉄の総裁を務めた石田禮助氏の人生を描いた本ですが、タイトルの通り、言いたいことは相手がだれであろうと正しいと思えば言う、ただ下品ではなく、言いたいことは突き通すというある意味とてもまっすぐな生き方をされた方という印象を受けます。その言動からいろんな方面でトラブルを呼んだ石田禮助氏ですが、これほどに何かを成したのは「私心」が無く、皆のため、社会のためということが徹底されていたのだと思います。人間どうしても自分の私利私欲が絡むと、それが人に伝わり、人が集まらず、何かを成し遂げるということが難しくなるのだと思います。本書はそれを学ばせてくれる本だと感じました。
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