枡野 俊明 (著)
心配事の9割は起こらない?禅の教えで不安を解消!【書籍レビュー】
「心配事の9割は起こらない」
この言葉を聞いて、あなたはどんな気持ちになりますか?
「本当かな?」「そんなわけないよ…」そう思う方もいるかもしれません。
でも、もしこれが本当なら、どれほど心が軽くなるでしょうか?
今回は、禅僧であり、庭園デザイナー、大学教授でもある枡野俊明さんの著書 『心配事の9割は起こらない: 減らす、手放す、忘れる「禅の教え」』 をもとに、不安や心配事を減らし、心穏やかに生きる方法を探っていきましょう。
なぜ私たちは心配するのか?
現代社会は、情報過多で常に時間に追われ、ストレスを感じやすい環境です。
SNS で他人のキラキラした生活を目にしたり、ニュースでショッキングな事件を知ったりすることで、不安や心配事が増幅してしまうことも少なくありません。
枡野さんは、著書の中で、私たちが心配する原因を 「妄想」 だと言います。
過去の失敗体験や未来への不安など、頭の中で作り出した「もしも」にとらわれてしまうことが、心配事の根本原因なのです。
禅の教えが不安を解消する
では、どうすれば「妄想」から抜け出し、心配事を減らすことができるのでしょうか?
その答えは、禅の教え にあります。
禅は、1500年前にインドから中国へ、そして日本へと伝わった仏教の一派です。
坐禅や瞑想を通して心を静め、自分自身と向き合うことで、物事の本質を見極める力を養います。
本書では、禅の教えを日常生活に活かすことで、不安や心配事を減らし、心穏やかに生きる方法が紹介されています。
心配事を減らすための具体的な方法
本書で紹介されている、心配事を減らすための具体的な方法をいくつかご紹介します。
- 人と比べない
SNS や周りの人と自分を比べて、「あの人はすごいのに、自分は…」と落ち込んでしまうことはありませんか?
禅の教えでは、 「莫妄想(まくもうぞう)」 つまり「妄想するな」と説いています。
他人と比べることは、まさに妄想であり、苦しみの原因となります。
大切なのは、他人ではなく、 「過去の自分」 と比べることです。
昨日の自分よりも少しでも成長していれば、それで十分なのです。
- 「今」を大切にする
過去の後悔や未来への不安にとらわれて、「今」を大切にできていない方も多いのではないでしょうか?
禅では、 「日日是好日(にちにちこれこうじつ)」 という言葉があります。
これは、「毎日が良い日である」という意味です。
どんな日にも、喜びや感謝を見出すことで、心は満たされていきます。
「今」に集中し、目の前のことに全力を尽くすことが、心を穏やかにする秘訣です。
- 足るを知る
「もっとお金が欲しい」「もっと素敵な恋人が欲しい」…
人間の欲望には際限がありません。
しかし、常に「もっと」を求めていると、心は満たされず、不安や不満を感じやすくなります。
禅の教えでは、 「小欲知足(しょうよくちそく)」 つまり「小さな欲望で満足を知ること」が大切だと説いています。
今あるものに感謝し、満足することで、心は豊かになり、穏やかな日々を送ることができます。
- 「捨てる」ことを学ぶ
私たちは、物だけでなく、情報や人間関係など、様々なものに囲まれて生きています。
しかし、本当に必要なものは、それほど多くありません。
禅では、 「喜捨(きしゃ)」 つまり「見返りを求めずに施しをすること」を大切にしてきました。
不要なものを手放すことで、心は軽くなり、本当に大切なものに気づくことができます。
- 自然と触れ合う
自然の中に身を置くことで、心は癒され、穏やかさを取り戻すことができます。
忙しい毎日の中でも、意識的に自然と触れ合う時間を作るように心がけましょう。
近くの公園を散歩したり、庭で草花を育てたりするだけでも、心のリフレッシュになります。
まとめ|禅の教えで心穏やかに生きよう
今回は、 『心配事の9割は起こらない』 を参考に、禅の教えから学ぶ、不安や心配事を減らす方法をご紹介しました。
本書では、今回ご紹介した以外にも、様々な禅の教えが紹介されています。
ぜひ本書を手に取って、心穏やかに生きるためのヒントを見つけてみてください。
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