逆・タイムマシン経営論 近過去の歴史に学ぶ経営知

ビジネス
■タイトル:逆・タイムマシン経営論 近過去の歴史に学ぶ経営知
■著者:楠木 建 (著), 杉浦 泰 (著)
■概要

【経営の”本質”を見抜く】逆・タイムマシン経営論のススメ

「AI」「DX」「サブスク」…。 次々と現れる新しいトレンドやバズワードに振り回されていませんか? 目先の流行に囚われず、真に持続可能な経営を行うためには、過去から学ぶことが重要です。

そこでおすすめしたいのが、『逆・タイムマシン経営論 近過去の歴史に学ぶ経営知』。 本書は、近過去の歴史を振り返ることで、”変わらない経営の本質”を見抜き、不確実な時代を生き抜くための”新しい経営知”を得る方法論を提示しています。

なぜ「逆・タイムマシン経営」なのか?

従来の「タイムマシン経営」は、海外の成功事例をいち早く取り入れることで、先行者利益を得ることを目指していました。 しかし、著者は、このような**「模倣」**では真の競争優位性は築けないと警鐘を鳴らします。

真に強い企業になるためには、自社の過去、そして業界や社会の近過去を振り返り、「何が本質的に重要なのか」を見極めることが不可欠です。 これが本書で提唱される「逆・タイムマシン経営」の考え方です。

経営判断を惑わす「3つの罠」

本書では、経営判断を誤らせる「同時代性の罠」として、以下の3つを挙げています。

  1. 飛び道具トラップ:AIやDXなどの「新しい技術」に飛びつき、その「本質的な価値」を見失うこと。
  2. 激動期トラップ:「変化の激しさ」に圧倒され、「不変的なもの」を見失うこと。
  3. 遠近歪曲トラップ「遠い世界」(海外、未来)ばかりを見て、「足元の現実」を見失うこと。

これらの罠に陥らないためには、「近過去の歴史」を客観的に分析し、「何が本当に重要だったのか」を問い直すことが重要です。

本書から得られる3つの学び

  1. 「目先の流行」に惑わされず、「本質的な価値」を見抜く力
  2. 「変化の激しい時代」においても、「変わらないもの」を見極める力
  3. 「自社の強み」を活かし、「持続的な競争優位」を築く力

こんな方におすすめ

  • 将来のビジョンを描きたい経営者・起業家
  • 不確実な時代を生き抜くための「羅針盤」が欲しいビジネスパーソン
  • 「過去の失敗」から学び、「未来の成功」につなげたいすべての人

まとめ|過去から学び、未来を創造する

『逆・タイムマシン経営論』は、「過去」を振り返ることで、「現在」を見つめ直し、「未来」を創造するためのヒントを与えてくれる一冊です。 「本質的な価値」を見極め、「持続的な成長」を実現したい方は、ぜひ本書を手に取ってみてください。

とあるカンファレンスで著者の講演を聞き、興味を持って本書を購入しました。

本書の内容は、あの有名な「FACTFULNESS(ファクトフルネス)」に近い概念です。

マスコミや、私たちが普段感じている印象は、果たして本質をとらえているのか。

何か事業がうまくいかなかったとき「コロナがあったから」と言い訳するのは簡単です。大事なのは「じゃあどうするのか」ということです。本書はあらためてそうしたことに向き合うきっかけを与えてくれます。

 

 

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